体外衝撃波結石破砕術を受けられる患者さんへ

≪ESWL(体外衝撃波結石破砕術)とは?≫

ESWLとは、体の外から結石に対して衝撃波をあて、結石を砂状に細かく砕く治療法です。砂状になった石は、尿とともに体外に排泄されます。治療には麻酔を必要としませんので、高血圧症の方や心臓病などの合併症をお持ちの患者様も安全に治療を受けていただくことができます。1回の治療時間は約1時間ほどで、入院期間は原則1泊2日です。通常サイズ(1〜1.5cm)の結石なら一回の治療でほとんど破砕が可能ですが数回必要なことがあります。人体に対する副作用、後遺症は少なく、ほとんどの方は退院後すぐに職場復帰が可能です。

≪適応外と判断される場合は?≫

妊娠中の方、あるいは出産を御希望される女性の方で骨盤内にある尿管結石(卵巣に影響のある可能性があります)の場合、安全のため適応外と考えています。心臓のペースメーカー装着の方でも内科の主治医の先生とよく相談の上、治療を行っています。ご不明な点がありましたら、よく担当医に御相談ください。

≪考えられる主な合併症は?≫

  1. 術後、尿路感染症により38℃以上の発熱をきたす事があります。抗生剤を当日の朝から服用いただくことでほとんどの場合予防できますが、数日入院が長引くことがあります。
  2. 麻酔は不要で、術前の坐薬程度でほとんどコントロール可能です。もしそれでも痛みがありましたら鎮痛剤を追加します。
  3. 一時的に血尿が見られますが、通常は数日で落ち着きます。
  4. 腎結石に対して治療した場合、腎周囲に皮膜下の出血が生じることがありますが自然に治癒することが多く輸血が必要になることは稀です。

≪入院までの準備≫

  1. 採血、採尿、心電図、レントゲン写真患者様の体調や出血傾向の有無などをチェックします。
  2. 抗生剤の処方 入院当日朝からクラビットを内服していただきます。
  3. 腸内ガスの駆除を行います。前日朝からガスコンを服用いただきます。便秘気味の方は前日下剤を内服しておきます。

以上の説明にてご理解いただけたならば、御承諾のサインをお願いします。

平成  年  月  日

        説明医師

        患者様

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