研究機関:University of Pittsburgh
留学期間:2004.9〜
大統領選挙前の共和党大会でアメリカ全土がテロ警戒態勢の8月末(なにもそんな時に行かなくてもいいのに!)ピッツバーグ留学にむけて飛行機にのりました。国内線乗継地点のアトランタで‘俺以外みんな外人?・・・いや、俺だけが外人だァ・・・!’と当たり前のことに驚きます。その貴重な東洋人が厳重な荷物チェックを受けるうちに乗り継便は飛んでしまい(アメリカって無情!)、なんとか次の便に乗り込みますが滑走路混雑のため微動だにしない機内でもう1時間以上待たされてます。でもでも、周りのアメリカ人(他国籍の人もいたのでしょうが)ときたらまったくイライラする様子ないのですよ。普段と何も変わらないって感じで、新聞読んで鼻歌なんか歌ってます。この国ではよくあることなのかなあ??と待つことが嫌いな僕は、文化の違いに今後の不安を感じつつ、やっと飛行機離陸です(その後こちらに来て感じますが、本当にアメリカ人って待つのに慣れてるみたいです・・・笑)。飛行機がピッツに近づくと外は凄い雷で、ときどき絵に描いたような雷柱がきれいです。おっと、飛行機って金属じゃん!大丈夫かな(無言)・・・・・。
だんだん目線と同じ高さになる雷をみながら、臨床しか知らない僕がアメリカで基礎研究する事になった偶然を今になって感じたりします。来る前に何かもっと準備すべきだったなあ、、、と己の無防備を反省はするも、この飛行機に雷が落ちてないから僕もOKでしょう!などとまったく根拠のない楽観論に納得しつつ、なんだかんだでピッツ空港に無事着陸です。アメリカに着いちゃいました。どうなっちゃうのかな、俺!?でも、なんだか楽しみ。
こちらのラボ(研究室)には日本人が多く、しかも、みなさんとてもFriendlyで、たいていの用事は日本語で済みとても居心地がいいです。しかし、しかし、翻訳家・戸田奈津子を目指して語学留学に来たボクとしては英語を使う機会がなくてちょっと残念!(?ウソです、あくまでも医学研究目的です。・・・医局関係者のみなさまスミマセン。・・・最近少し余裕がでてきたようです)。
前回の最後の行に書いた‘どうなっちゃうのかな、俺?’という不安は、いつの間にかどこかに行ってしまい、朝バスに乗ってラボに通う毎日がスタートしております。同じラボの人たちを見て感じるのは、なんともアメリカっぽい(ってここがそのアメリカですが、、、)。各自のスタイルで、それぞれの時間の使い方をしており、無駄なことを省いた自然な印象です。一生懸命やってるとか夜遅くまで残っているという姿が評価されるのでなく、結果が求められる世界なんだと感じたりします。シビアといえばそうですが、当たり前といえば当たり前で、ボクとしては“頑張ってれば結果も出るでしょっ”と開き直ってGOです。基礎研究の経験はないですが、そんな簡単には退けませんよ(笑)!!
今朝もいつものように、水代わりに飲むコーラを買う自販売機の前で、‘なんだか最近、僕も結構アメリカっぽくなってきたんじゃなーい?!’と自己満足にひたりつつ今日一日のスタートです。あれ!? 25 cent硬貨って、どれだっけ??・・・・・やっぱ、まだまだです。
No1,2と、まじめな話(どこがっ!?)を書いてきたので、今日はこちらに来てから‘研究の合間に過ごした週末’のことを書きます。‘研究の合間‘ですよ。
まず、こちらに来て購入した中古のフォレスターで、ワシントンD.C.に行って参りました。いきなり片道220マイルは無謀ともいえますが、まずは慣れろ!です。アメリカの高速道路なぞ初体験です。よく言われることですが(本当にそのとおりで)、開けた景色やまっすぐな道路ではスピード感覚が麻痺し、いつのまにか日本ではちょっと考えられないスピードが出てたりして驚きます(でも、気持ちよい)。ワシントンまでの道順は比較的簡単ですが、高速道路の出口を間違って通り過ぎたりしちゃった時には大変です。次のインターまでが遠くて遠くて戻ってくるのに相当時間を要します(大変でした)。また、高速出口には番号がついており、都市からのマイルがそのまま出口番号になってるようです・・・が、そんなの知らないので‘どうしてExit 57のつぎがExit67なんだよっ!’って慌てたりします。また、スコールと呼ばれる大陸的なすごい雨にも遭遇します。前の方がなんだか暗いなあと思っているといきなり雨の世界に突入するといった感じです(ロード・オブ・ザ・リングでいえば、指輪をはめた瞬間のフロドのようになります)。ワイパー全開でも視界不良なのでほとんどの車がハザードランプ点滅で路肩に避難停止します。そうなると道は開けるのでそのまま走ることも可能です(危ないって!)。
アメリカと言えば今メジャーリーグ・ベースボールですが、ピッツバーグにもパイレーツという地元チームがあります。シーズンオフ前に一度観ておこうと気軽に足をはこんだのですが・・・これが想像以上に面白いのです。日本と違うのは歌や鳴り物応援がないのでバッシッというボール音や快打音が小気味よく聞こえ、また、選手も近くて迫力大です。地元なのでスタジアム全体がパイレーツファンというアットホームな雰囲気も良です。ただ、チームはちょっと弱くて、いつもひやひやですが・・でも、ビールとホットドッグを両手に野球観戦はご満悦です。
誤解のないように繰り返しますが、‘研究の合間’にすごした週末の話です。
先週末はシアトルに行って参りました。アメリカに住んでいる日本人だから是非観なくちゃ!って・・・そうです、イチローです。残念ながら安打新記録の瞬間は前日金曜日のゲームでしたが、記念セレモニーと記録更新となる260本目のヒットを観れて満足です。イチローって・・・すごい・・・!!。ところで、飛行機でズルせずまっすぐ5時間飛んでもまだ国内って、アメリカ大陸どんだけ広いの?!です(遠かったァ・・・・次の機会には日帰りはやめます)。
この文章から“Kは何しにアメリカ行ったの!?”と言われそうですが、しつこいようですが“研究の合間に”でございます(笑)。ご理解のほどよろしくお願いいたします。