東北大学病院 泌尿器科 外科病態学講座泌尿器科学分野

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受賞

東北大学学生表彰(総長賞) 医員 並木 俊一

<演題名>日本における前立腺全摘除術に対する患者QOLと医療経済分析

今春大学院を卒業し無事学位取得することができただけでなく、この度東北大学学生表彰(総長賞)を賜り、誠に光栄と存じます。思い起こせば4年前、大学での研究と言われても何の研究をするかという以前に、自分は何に興味があるのかを模索している状態でした。その中で自分が念頭にあったのは、いままでの臨床医としての自分の経験が僅かでも生かされる研究がいいなあという漠然としたものでした。

そんな折に、福原俊一先生(京都大学大学院教授・医学研究科理論疫学分野)の「21世紀の医療は1日でも患者の生命を延ばそうとした量の時代から、その生存期間のquality of life (QOL )を考慮する時代である」という内容の投稿記事を目にしました。今まで患者のQOLについて自分は臨床医として決して関心がないわけではありませんでした。ただ、日常の多忙な業務において真剣にそれを考える機会と時間がない、そしてそれを具体的に測定、表現するinstrument はなく、結局は患者のhumanity に依存しているものと思っていました。しかしそれを読むと海外では患者QOLについての客観的な評価が盛んに行われ、それに関する論文も数多く出され、また国内においてもその研究が行われていると書いていました。

早速東北大学でそれに関係する研究を進めている教室を捜し、泌尿器科学教室にお願いして、病院管理学教室の濃沼信夫教授にお世話になり、研究させていただけることとなりました。また2001年12月に荒井陽一教授が赴任なされました。ご存知の通り荒井教授は臨床研究の第一人者でありまして小生の研究テーマにつきましても精通されており、2つの教室の先生より臨床研究のイロハからご指導いただきました。このような恵まれた状況にあったことを心より感謝する次第です。

今後ともこの研究を通して患者と医療者側の良好な関係の構築に結びつくような医療に貢献していきたいと思っております。


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