東北大学病院 泌尿器科 外科病態学講座泌尿器科学分野

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受賞

日本泌尿器科学会 第64回 坂口賞 受賞  助手 並木 俊一

<受賞論文>
Health related quality of life in Japanese men after radical prostatectomy or radiation therapy for localized prostate cancer

「第64回坂口賞を受賞して」 並木 俊一(東北大学)

この度、名誉ある坂口賞を受賞させていただき、大変光栄に思っております。坂口賞受賞の内定をいただいたときは“まさか”という思いでした。今回の受賞にあたっては、日頃よりご指導いただいております当教室荒井陽一教授にご推薦いただき受賞できたことを厚くお礼申し上げます。

受賞の対象となった研究は、わが国における限局性前立腺癌の治療についての患者のQOL面を含めたアウトカム評価に関するものです。これまでわが国の癌治療の成績は罹患率、生存率や再発率などの側面から評価がほとんどでした。しかし最近の「患者中心の医療」の流れからもわかるように特に前立腺癌患者において治療法の判断基準として、根治性を確保しつつ治療後の自分たちのQOLがどれだけ損なわれないかが大きな要素になってきています。このような背景の下、この研究は本邦において限局性前立腺癌に対する手術療法及び放射線療法の患者QOLについて国際的にvalidationされた質問尺度を用いて初めてまとめたものです。この研究を2001年12月から始めさせていただきこれまで約4,000通以上の調査票について解析してきました。これらは医療現場にいらっしゃる先生方の協力なくしては遂行できえないものであります。したがいまして受賞対象となった研究は私個人の研究というよりも、東北大学泌尿器科学教室をはじめとした同門の諸先生方、倉敷中央病院泌尿器科部長である寺井章人先生、吉村耕治先生(現京都大学)との共同研究といっても過言ではございません。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。また本研究の一部は東北大学医学部病院管理学教室の濃沼信夫教授のご指導を得て行ったもので重ねて厚くお礼申し上げます。

今回の受賞を励みに研究、臨床医学の発展に寄与する仕事ができるように努力し、患者と医療者側の良好な関係の構築に結びつくような医療に貢献していきたいと思っております。

 


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