東北大学病院 泌尿器科 外科病態学講座泌尿器科学分野

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帰国報告

山下 慎一

University of Rochester, George Whipple Lab for Cancer ResearchのChang教授のもとでの研究生活を終え帰国しました。Chang教授はアンドロゲンレセプターをクローニングし前立腺の分野では有名です。研究室ではアンドロゲンレセプターを柱に、それに関連した研究を盛んに行っています。アンドロゲン-アンドロゲンレセプターは前立腺癌の増殖や進行において重要な役割を担っています。アメリカでは前立腺癌は男性の中で罹患率第1位、死亡率も肺癌についで第2位となっており、本邦でも近年前立腺癌の罹患率は著しく増加しており、アンドロゲンレセプターの研究は欠かすことができません。今回の留学では第一線のアンドロゲンレセプターの研究に接する機会をいただき、充実した留学生活を送ることができました。現在行われている研究がいつの日か臨床に応用でき、前立腺癌に対するより良い治療法が開発されることを願いながら、この貴重な経験を生かして今後も頑張っていきたいと考えています。

また、Chang教授のご出身が台湾ということもあり、ラボメンバーの多くは台湾人、中国人です。日本人は私を含め2人、その他アメリカ人、韓国人、インド人も在籍しています。アメリカにありながらアジアのラボのような雰囲気ですが、いろいろな国の人々と接することができ、しかも皆さんとても親切です。おかげで文化の違いに戸惑いながらも、楽しく留学生活を送ることができました。

このような機会を与えてくださった荒井教授、Chang教授には心より感謝いたすとともに、いろいろとご支援くださいました医局関係者の皆様にはこの場を借りて厚く御礼申し上げます。また、私をそばで支えてくれた妻と言葉が通じない学校へ突然放り込まれても私を困らせることなくアメリカ生活を楽しんでいた子供達にも感謝したいと思います。

最後に、言葉や考え方の違いから日本での常識が通用せず苦労することもありますが、日本では得ることのできない貴重な体験ができますので、機会があれば留学を考えてみてはいかがでしょうか。


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